今回は、 AKRacing Nitro V2(ニトロ V2)を実際に使用してのレビューです。
AKRacingのネームブランドは大きく、数多くのゲーミングチェアブランドが存在する中で、1度は購入を検討されることもあると思います。

Nitro V2はAKRacingゲーミングチェア商品ラインナップの中で、スタンダードな位置づけにあります。
Nitro V2の特徴
- 適度なホールド感のあるシート
- 座面クッション性の適度な沈み込み
- 足つき性のよさ
Nitro V2は座面クッションは硬すぎず柔らかすぎない適度な沈み込みです。
お尻・太もも・肩周り座りをやさしくを包んでくれる。
帰ってNitro V2に座ると、思わず目を閉じて「ただいま」と、言ってしまうほどの心地よい座り心地が特長です。
また、背もたれのホールド感も適度にあり、正しい姿勢が維持できます。
ゲームやPC作業の長時間の着座でも腰や太ももが痛くなることは皆無でした。
47,800円の価格は少し高く感じるものの、機能が充実しており、ゲーミングチェアとしての資質が高いこと。
日本国内の代理店から最長5年の保証が受けられることの安心感が購入する上で高いメリットになります。
AKRacing Nitro V2はチェア自体の素質の高さと品質が非常に高いバランスで融合している、ベンチマーク的なゲーミングチェアいえるでしょう。
今回は、 AKRacing Nitro V2の詳細なレビューとともに、比較検討で多いAKRacing Pro-X V2 との違いも詳しく説明します。
メリット | デメリット |
---|---|
足つき性のよさ 作業姿勢のとりやすさ ゲーミングチェアの資質が高い 国内の代理店から最長5年の保証 | 価格がやや高め |
この記事はテックウインド株式会社様より製品をご提供いただき、作成しています。
AKRacingとは
AKRacingは、揚州奥凱カー用品有限公司(扬州奥凯汽车用品有限公司)が展開するレーシング・ゲーミング・オフィスチェアのブランドです。
2000年に設立され、ゲーミングチェアの黎明期からの定番ブランドとしても有名。
数多くのクリエイティブデザイナーや熟練の専門家チームが開発・製造に関わったことで、デザイン性・品質ともにレベルの高さが特長です。
高品質なゲーミングチェアが国際的な展示会やゲームショーでの認知度を上げてきました。
現在、高品質な製品は多くの人々に評価され、究極のゲーミングチェアとしてだけでなく、オフィスやカフェなどの環境にも適した製品となっています。
日本においては、 テックウインド株式会社が代理店としてAKRacing商品を取り扱っています。

認知度の高さといえば、読売巨人軍とのパートナーシップや「ワンピース」とのコラボレーションですね。
Nitro V2と他モデルとの違い

AKRacingのゲーミングチェアはおもに5種類あり、Nitro V2はラインナップ中でもっとも標準的なモデルになります。
Nitro V2がWolf・Pro-X V2と異なる点は、表皮であったり、座面のサイズ・アームレストの機能性が異なること。
AKRacingのゲーミングチェアの共通機能
- 180度リクライニング(PINONのみ150度)
- 昇降調整アームレスト
- ロッキング機能
上記の機能については、AKRacingのゲーミングチェアシリーズで共通機能となっています。
素材の違い

Nitro V2の表皮素材は高耐久PUレザーです。
経年使用による影響を受けにくい高耐久仕様のPUレザーを使用しているため、長い間きれいな状態を維持することが可能になっています(ジャングルテストで5年使用相当のテストをパス済み)。
WolfとPINON(スカイブルー)のみファブリック生地を採用しているため、生地の違いで選ぶ場合はチェックするポイントです。
座面の高さ
Pro-X V2 | Nitro V2 |
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座面の高さはNitro V2がPro-X V2と比べて2cm低くなっています。
座面幅の違い

選ぶべきポイントは自分が求める座り心地を選ぶことです。
- ゆったり座りたい人は、Pro-X V2
- ジャストサイズで座りたい人は、Nitro V2
Nitro V2は、PC作業・ゲームなどにも最適で疲れにくい姿勢を維持し、作業パフォーマンスを上げたい人に好まれるでしょう。
Pro-X V2は、Nitro V2と比べて幅広の座面で、チェアにゆったりと座って作業できます。
長時間の作業でも疲れにくいのが特徴です。
Pro-X V2 | Nitro V2 |
---|---|
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あぐらのかきやすさについては、Pro-X V2が優れていると感じました。
理由は座面幅の違いで、Pro-X V2はNitro V2よりも2cm広いため。
私の身長ではNitro V2でも窮屈さは感じなかったものの、あぐらをよく組む人はPro-X V2を選ぶのがオススメです。
座面長さの違い

足つき性の良さは、ゲーミングチェアの座面の長さによって決まります。
Pro-X V2 | Nitro V2 |
---|---|
![]() | ![]() |
Pro-X V2と比較すると、Nitro V2の方が足つき性の良さを感じるのは、座面の奥行きが短いため。
ゲーミングチェアを選ぶ際は座面の奥行をチェックするのが、望ましいといえます。

小柄な人はゲーミングチェアの足つき性が気にになりますよね。
足つき性に不安がある場合は、足置き(フットレスト)を併用すると、正しい姿勢が維持できるので購入を検討してみるのもいいでしょう。
座面角度の違い

Pro-X V2は後傾姿勢で13cmの極厚クッションで太ももを支えてくれるので、リラックスして作業を行うのが好みの人には最適だといえます。
Pro-X V2を除くモデルは、標準的な座面奥行で足が踏ん張りやすく、前傾姿勢を取りやすいのが特長です。
座り心地に関しては、自分の好みで選ぶのがオススメです。
アームレストの違い

アームレストはPro-X V2のみ4Dアジャスタブルアームレストを採用しています。
アームレスト上面の形状はPro-X V2・Nitro V2ともに共通です。
正しいアームレストの使い方は「4Dアームレスト ゲーミングチェアのオススメ10選!メリット・選び方を徹底解説!」で詳しく解説しています。
Nitro V2の組み立て

Nitro V2に限ったことではありませんが、ゲーミングチェア配達時の荷姿は大きいです。
箱のサイズは88.5×70×40cm。
重量は28Kg。

AKRacingが他ブランドと異なる部分として、自社工場で組立を行うことで品質の安定化を図っていること。
商品の品質が高いうえに、ほとんどの部分が組み立て済みなので、ユーザーの組み立ての負担が少ないです。
組み立て時間は30分ほどでした。
詳しい組み立て方は、【AKRacing ゲーミングチェア組み立て】写真多めの解説にて、たくさんの写真とともに解説しています。
Nitro V2レビュー

写真を多めに使ってレビューしていきます。
今回提供していただいたNitro V2のカラーはレッドです。
マットな黒にアクセントカラーの赤が映えており、非常にスポーティーな印象。

Nitro V2のカラーは レッド・ブルー・グリーン・オレンジ・ホワイトの計5色となっています。
座面・背もたれの配色部と脚部のカラーリングが揃えられていて、統一感あるのが印象的ですね。
表皮の質感

Nitro V2の表皮は高耐久PUレザーを使用しています。
わかりやすく書くと、「合成皮革」ですね。
シボ(皺)のキメも細かく、見た目の質感も上質なものとなっています。
「安い」ゲーミングチェアにありがちな、黒ツヤ・チープ感はありません。
座り心地

Nitro V2の座面厚さは10cmです。
クッションには高密度ウレタンを使用しています。
やわらかいだけのクッションは座り心地がよい反面、姿勢の維持が難しく、長時間の着座では腰が痛くなりがちです。

Nitro V2の座面はソフトな座り心地ながらも、高密度ウレタンのほどよい反発があり、正しい姿勢を保てます。
疲労感を大幅に減らし、3、4時間にわたるゲームプレイでも、身体への負担を感じることはほとんどありませんでした。

AKRacingゲーミングチェアの座面は、着座時に足の疲労感を軽減する工夫がこらしてあります。
秘密は座面端の形状にあります。

座面端をカットすることで、ひざ裏の圧迫感を少なくしているんですね。
自然な位置に足が下せるので、座るだけで正しい着座姿勢へと導いてくれます。
Nitro V2の座面設計は長時間座ることで、効果を十分に体感できるでしょう。
背もたれ

スポーツカーを彷彿させるバケット形状の背もたれは、肩・背中周りを適度にホールドしてくれます。

Pro-X V2と比較すると、Nitro V2の方がホールド感は高い印象で、よりゲームやPC作業に集中するには適しています。

シートカラーに準じたパイピングが与えられており、のっぺりと感じやすい背もたれに立体感を与えています。
Nitro V2の背もたれの厚さは6cm(実測値)。
背もたれを持ってチェアを引く際、背もたれのクッションが薄いために、フレームの存在感が目立つもの。
Nitro V2は背もたれ部分にも、高密度ウレタンを使用しており、手に持ったときのガッチリ感がしっかりしています。

安っぽく感じないね
アームレスト


Nitro V2は昇降調整機能つきアームレストを採用しています。
アームレストの高さは、6段階14.5cmで調整可能です。
アームレスト上面のクッションはソフトPUで非常にやわらかいのが特長。


Pro-X V2の4Dアジャスタブルアームレストに慣れている私。
「さすがに不便か」と思いきや、いざ使ってみると、非常に使いやすくなっています。
使いやすい理由は、9cmの幅広アームレストのサイズで、ひじや腕を乗せるスペースがもともと広いため。
アームレストの細かい調整が不可能なものの、アームレスト形状はPro-X V2とまったく同じです。
快適性はPro-X V2同等と感じました。


座面裏のボルトを調整することで、アームレストを2.8cmほど内側に動かせます。
アームレストの幅が広いと感じた場合は、幅調整をしてみるのがオススメです。
ヘッドレスト


ヘッドレストの表皮も座面・背もたれと同じ高耐久PUレザー製です。
PUレザーのよいところはメンテナンスのしやすさ。
首は肌に直接触れるところですから、常に清潔に保てるのは大きなメリットだといえます。


首のカーブにヘッドレストがしっかりと沿っていますね。
高密度ウレタンの反発力も適度にあり、首をあずけた時にしっかりと首を支えてくれます。
ランバーサポート


ランバーサポートの形状はなだらかで、大きめのサイズです。
チェアに座る際は、お尻を最も奥まで押し込んで座ります。


ランバーサポートを腰にフィットさせることにより、腰椎が確実に支えられられ、正しい姿勢を維持するのに役立ちます。
大きめかつ、なだらかな形状のランバーサポートは、背骨のS字カーブをしっかりサポート。
ランバーサポートの形状やクッションの硬さについては、Pro-X V2と同じです。
ほどよい硬さとやわらかさが両立しており、腰痛持ちの私でも快適でした。
ロッキング機能


Nitro V2はロッキング機能つきです。
一定の範囲で座面と背もたれが一緒に前後に「ゆらゆら」と動き、リラックスしたりするのを助けます。
キャスター


キャスターはPU製。
やわらかいためフローリング材を傷めにくくキャスターの転がし音も非常に静かです。
PUキャスターであれば、アパート・マンションで階下に響きやすいキャスター音に気を使わなくても済みますね。
Nitro V2の寝心地は?


Nitro V2のリクライニング角度は180度です。
10cm厚のクッションがしっかりと沈み込むことで、体重を上手に分散してくれます。
クッション厚13cmのPro-X V2はどちらかというとコシがある高級ベッドのような寝心地。
クッションの反発力・形状の違いから、両者の寝心地は明確に分かれていると感じました。
包み込まれるようなやさしい寝心地が好みな人は、Nitro V2がオススメと感じます。
Nitro V2は蒸れやすい?


合成皮革に共通する悩みとして「蒸れやすい」ということ。
PUレザーは多少の通気性を持たせています。
Nitro V2も例外ではなく、エアコンが効いているいる環境下であれば、肌に張り付くような不快な感覚は皆無でした。
Nitro V2の耐久性は?


AKRacingでは日本産業規格(JIS)に基づいて耐久性試験も実施済みです。
長く安心して使えるのがメリットです。
張地に使用しているPUレザーは、高温多湿環境下での耐久性試験で5年相当の使用でも表皮に劣化の発生なし。


2年使ったPro-X V2の状態
AKRacingゲーミングチェアの高い耐久性については、Pro-X V2を2年間使用して実証済みです。


2年間ほぼ毎日使用している、Pro-X V2。
チェアは毎日使っていると、クッションにヘタリが生じて座り心地が悪くなりがちです。
Pro-X V2は、クッションが非常にヘタリにくく快適に座れるんですね。
表皮についても、加水分解反応による表皮の剥がれもなく、非常にきれいな状態を保っています。
加水分解反応とは?
- 素材内の化学結合が水分と反応して劣化する現象です。合成皮革の強度が低下し、剥がれやひび割れが生じます。
Nitro V2の保証期間は?


AKRacingの保証期間は最長5年間となっています。
張地(レザー・クロス)の摩耗・劣化、昇降機構の故障については1年間の保証となります。
ゲーミングチェアは高価です。
他ブランドと比較しても、長期間の保証が受けられるのは安心感につながります。
各ゲーミングチェアブランドの保証期間
ブランド | 保証期間 |
---|---|
AKRacing | 5年 (表皮の劣化・シリンダーなどの消耗部品は1年間) |
DXRacer | 5年 (張地・ヘッドレスト・ランバーサポートの縫合不良による裂傷 1年) |
Secretlab | 5年 (損耗・材料の経年劣化は保証対象外) |
GTRACING | 1年 (全パーツ保証対象) |
Bauhutte | 1 年 (消耗部品の摩耗・劣化は保証対象外) |
noblechairs | 1週間 (消耗部品の摩耗・劣化は保証対象外) |
ゲーミングチェアは表皮・シリンダーなどの消耗部品は保証期間内であっても、保証対象外となる場合がほとんどです。
AKRacingを選ぶメリットは、張地(レザー・クロス)の摩耗・劣化、昇降機構等の消耗部品であっても、1年間の保証がついていること(加水分解による表皮の劣化も含む)。
購入してからの安心感が得られる点は、AKRacingを選ぶメリットといえます。



品質に対して自信があるということだね
他ゲーミングチェアとの比較
商品 | 評価 | 保証 | 座面高 (座面の高さ含む) | アームレスト 調整 | リクライニング |
---|---|---|---|---|---|
AKRacing Nitro V2 | 47,800円/ 評価4.6点 | (表皮・消耗部品の劣化部分は1年) | 5年間43~50cm | 高さのみ | 180度 |
DXRacer FORMULA DXZ-BLN V2 CLASSIC | 39,800円/ 評価4.8点 | 5年 | 43~51cm | 上下 左右 前後 | 135度 |
GTRACING GT002 | 18,500円/ 評価4.2点 | 1年 | 43~55cm | 高さのみ | 165度 |
COUGAR ARMOR | 39,819円/ 評価4.1点 | 1年 | 45~53cm | 上下 前後 左右 回転 | 180度 |
同スペックゲーミングチェアとの比較です。
GTRACING GT002は20,000円以下で購入できるため、非常にコスパが良いモデルです。
ゲーミングチェアを少しでも安く購入したい人にはオススメ。
DXRacer FORMULA DXZ-BLN V2 CLASSICは、低価格ながらも高耐久PUレザー・3Dアームを装備しており、価格の割に機能性が高めです。
リクライニング角度が135度と控えめなので、リクライニング角度にこだわりがなければ選ぶメリットは大きいといえます。
COUGAR ARMORは、リクライニング角度180度・表皮にPVCレザーを使用しているため汚れに強いという特性を持ちます。
汚れを気にせず使いたいという人にもオススメですね。
AKRacing Nitro V2を選ぶ最大のメリットは、機能性・品質・保証のバランスが非常に高い点。
AKRacing Nitro V2を選ぶメリット
- 機能性・品質のバランスが非常に高い
- 表皮の痛み(加水分解含む)・消耗部品も1年間の保証つき
- 日本の代理店でサポート体制が高い
価格はやや高く感じてしまうものの、張地(レザー・クロス)の摩耗・劣化、昇降機構等の消耗部品であっても保証の対象がついています。
5年間にわたって安心して使用できる点が、AKRacing Nitro V2を購入する最大のメリットです。
Nitro V2のよくある質問
- AKRacing Nitro V2の適正身長が知りたい
152~180cmが適正身長といえます。最低座面高43cmなので、小柄な人にも足つき性がよくなっています。
- AKRacing Nitro V2を試座できる店舗はある?
家電量販店・パソコンショップに展示してあり、実際に座ることが可能です。試座する際は、靴を脱いで自宅と同じ感覚で座るのがオススメ。
- AKRacing Nitro V2のお手入れ方法は?
PUレザーは基本的にやわらかい布での乾拭きが基本です。汚れがひどい場合には、ぬるま湯で薄めた中性洗剤を柔らかい布にひたし、軽く絞って表面をたたくようにして拭き取ってください。PUレザー専用のクリーナーを使えば簡単です!
まとめ
今回はNitro V2を実際に使用してレビューしました。
Nitro V2はAKRacingゲーミングチェアの中では標準的なモデルなものの、機能が充実しています。
私がもっとも気に入った部分は、ホールド感もありつつソフトな座り心地。
Pro-X V2は極厚クッションで芯のある硬さを残しつつ、ふかふかの座り心地でいわばシモンズベッドのような座り心地(寝心地)です。
Nitro V2はクッションのやわらかさで身体をやさしく包み込んでくれます。
例えていうなら、小さい頃にお母さんに抱っこされたときのように、やさしく安心感あるんですね。
仕事で疲れて帰ってきたときにNitro V2に座ると、「ただいま~」と言ってしまうのは、身体が正直に安らいでいる証拠だといえます。
Nitro V2の特徴
- 適度なホールド感のあるシート
- 座面クッション性の適度な沈み込み
- 足つき性のよさ
Nitro V2では小柄な人でも足つき性がよく、長時間の前傾姿勢・PC作業を快適に行えます。
上記を求めるのであれば、AKRacing Nitro V2が最良のパートナーになってくれること間違いなしといえそうです。





